ヤマハのスマ免で拘束1日で小型船舶免許2級を取ってきた!

雑記小型船舶免許

少し前のことになりますが、免許不要艇を卒業するために小型船舶免許2級を取得しました。
意外とハードルは低かったので、これから免許を取りたい方への参考になればと思いこの記事を書いてみます。

 

 

小型船舶免許2級とは?

小型船舶免許には4種類あります。
各免許の詳細については公式サイトを読んでいただいた方が正確な情報が得られるので、この記事では主に房総リザーバーでのレンタルボート+エレキでの釣り視点の僕の主観で書いてみます。

https://www.jmra.or.jp/license

一級小型船舶操縦士

小型船舶免許のフルパワー、これがあれば小型船舶(サイズや重さは公式サイト参照)で地球上のどこでも航行可能になります。
時間、気力、費用に余裕があるのなら1級でもよいかもしれませんが、1級は難易度が高く、しっかり時間をかけて真面目にやらないと合格できないかも?
陸から遠く離れた外洋でマグロ釣りがしたい!などの理由がない限り、バスアングラーとしてはオーバースペックだなと感じます。
バイクの免許で行ったら大型自動二輪の位置付けというより、レーサーライセンスみたいなイメージかなと。(個人の主観なので感じ方は人それぞれかと思いますが)

二級小型船舶操縦士

僕が取得したのはこれです。
また多くのバスアングラーは2級を取っているんじゃないでしょうか?
少し前に嵐の大野くんがテレビの企画で取っていたのもこれですね。(今は1級へステップアップする企画が進んでる?)

2級では川や湖のすべてが航行可能ですので、淡水のバスアングラーはこれで十分になります。
海の場合は陸から5海里(9km)の制約が付きますので、外洋でのマグロ釣りは無理でしょう。

淡水域なら24メートル(78ft)または20トン未満なら何でもOK。
つまりバスボートもOKなので、しつこいですが海で遠出がしたいのでもなければ2級がマッチしていると思います。

この記事を読む方ならご存知と思いますが、12ft以上のボートでエレキを使う場合に免許が必要、というのも2級でもちろんクリアになります。

二級小型船舶操縦士(湖川限定)

2級の海関連がカットされた限定で、車の免許で行ったらオートマ限定みたいなイメージがあるので、バスアングラーならこれでいいのかな?と一瞬迷ったんですが、落とし穴があります。

航行区域さえ守れば小型船舶なら何でもOKな1級、2級と比べて、湖川限定だと運転できる船に「エンジン出力20馬力未満」という制限がかかります。

20馬力って意外と少なくて、バスボートのエンジンでも20馬力以上の船もあったりします。
レンタルでもNGなケースもあるので、バスアングラーとしてはちょっとモヤモヤします。
芦ノ湖のレンタルボートおおばさんのHPでもしっかり「湖川限定は除く」という表記のある船もあります。

http://www.ashinoko-fc.co.jp/afc/info.htm

※湖川小出力限定免許では乗れません!

このため、今後自分がどんなボートでバス釣りをするかわかりませんでしたが、それゆえにモヤりたくなかったので僕は2級にしました。
2級と2級湖川限定は試験難易度や費用も大した差がないのも理由です。

特殊小型船舶操縦士(水上オートバイ)

1級、2級ともに水上オートバイは運転できず、専用の免許が必要です。
僕は水上オートバイに乗ることは一生ないと思うのでそもそもこの免許に興味持ちませんでした。

つまりバスアングラーはどの免許を取るといいのか?

ってことで僕は2級を推します。
余裕があるなら1級でももちろんいいです。
ですが、2級湖川限定は乗る船の出力をいちいち気にしなきゃならないのでおすすめしません。

試験勉強はどうやってやった?

ヤマハのスマ免というサービスを利用しました。

https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/license/school/course/class-2/online-license-1day/

2級スマ免1日コース
2級スマ免1日コースの特長・ながれ・費用をご紹介します。

いくつかコースが選べるのですが、僕は「2級スマ免1日コース」を選択。

申し込んだその場からスマホやパソコンで学科の勉強が出来ます。
教科書的に読み進むモード、過去問を解く練習問題、暗記事項だけを抜粋した機能など、これだけで十分学科の勉強はまかなえる感じでした。

このコースでは実際に試験会場へ行くのはまる1日だけ。
午前中に実技の講習、昼過ぎに学科試験本番、午後に実技試験本番です。
朝が少し早いですが、夕方くらいにはすべて終わるので、何度も出向かなくてもいいのは非常に楽でした。

費用は約9万円弱。
すべて自分で手続きなどを行ういわゆる一発試験などよりは高額になりますが、何度も出向いたりしなくてよいお手軽さや問題集を買わなくていいことなど考えれば、コスパは十分いいのではないかと思います。

スマ免についてはMr.Nobiteさんがとてもわかりやすい特集記事を公開してくださっているので、ぜひ参考になさってください。(僕もスマ免を選んだのはこの記事を読んでのことでした!)

http://buritsu.com/special/smart-licence/

小型船舶免許2級取るのはぶっちゃけどうだった?

誤解を恐れずに主観で書きますと、僕は簡単だと感じました。
学科と実技の試験がありますので分けて書きます。

学科試験の勉強や傾向、難易度など

詳しいこと細かいことは他に紹介しているサイトがいくらでも見つかると思いますので、ここでは僕の主観を。

事前に独学(スマ免のおかげで空いた時間にスマホで勉強)しましたが、大した時間はかけてません。
合間合間でやっていったので正確な時間はわかりませんが、8時間もやってないと思います。

過去問をしっかりやっていれば余裕で覚えられる量ですし、問題の半分くらいは常識問題です。
すべて4択なのですが、これはありえないだろ…っていう選択肢を消去法で消していけば解ける問題も多いです。
詰まる所、この試験は免許を取りたい人を落とすためのものではなく、あきらかに倫理観や常識のない人が湖上や海上に出ないようにするための秩序維持みたいな位置付けなんじゃないかと。

健全な人なら常識問題で半分、勉強しないと知るはずがない問題でもう半分。
その後者の勉強しないと知りえない知識についても、絶対に覚えなきゃ困るもの(車でいったらオレンジのセンターラインなら追い越し禁止、踏切は標識がなくても一時停止義務、などのレベル)が半分くらいと、こんなの覚えても使うことはない知識だろうなぁというもの(日本で特殊なルールがある運河はどこにある、など)が半分くらいな印象。

まとめると、「常識ある人が一定きちんと勉強すれば90%以上は余裕で取れる感じ」です。

学科試験のコツは?

すべて4択なんですが、「この中から正しいものを選べ(つまり3つは間違い)」と「この中から正しくないものを選べ(つまり3つは正しい)」の2パターンがあります。
ちゃんと問題文には強調表示されているのでいやらしさは無いのですが、油断しているとここを勘違いして逆に書いちゃう可能性があります。

特に自分は「正しくないもの選べ(つまり3つは正しい選択肢)」の問題で、選択肢1が正しいこと書いてあると、はい選択肢1が正しい!1!となりがちでしたw

対策として、どんな問題であっても必ず選択肢4つともよく読んで、正しい/間違いを問題文に書き入れていくとよいと思います。
すると「あれ?選択肢1も正しかったのに選択肢2も正しいぞ…?」とウッカリに気がつけたりするのでオススメです。

まあ、そういうオッチョコチョイさんが点を落とすような仕組みも、常識人チェックの一環なのかもしれませんね。

ここだけは絶対おさえろ!なやつ。

ズバリ、行き合い船の航法と追い越し船の航法です。
これは実際にバスフィッシングのシーンでも直面します。
よく免許不要艇の方がこれを守らずに揉め事になってるのを見かけます。

免許を持ったら知っていなければダメな基礎中の基礎になりますのでしっかり押さえましょう。
といってもそれほど難しい話ではないのでちゃんと勉強すれば心配はいりません。

実技試験はむずい?

個人差がめちゃあると思いますが、難しいとは感じませんでした。
普段から免許不要艇でレンタルボート・レンタルエレキしていたり、車やバイクの運転が出来る人なら大丈夫だと思われます。
全くボートの操船したことがない人は、免許不要艇でレンタルエレキで操船してみて、車と違ってブレーキがないことや、一度出力を得るとわりと惰性で進む、といった船の特性を体で感じておいたほうがいいかもしれません。

むしろ僕は試験会場の東京湾をプレジャーボートで爆走するのが楽しくてしょうがなかったです。
試験項目でわりと爆走(滑走状態)で船おもいっきり傾けて針路転換したりするんですが、めちゃくちゃ気持ちよくてヒャッホーイ!って叫びたいくらいでしたw

実技講習と試験で使うプレジャーボート。結構速くてびっくり!

スマ免だと、試験当日の午前中に実技試験を想定した実技講習が3時間くらいあって、すぐそのあと午後に本番試験なので、だいぶ不安はなくなると思います。

これもやっぱり免許欲しい人を落とすためのものではなく、著しく操縦に問題がある人を教育するシステムなのかなーという印象でした。
僕は羽田試験場で受けましたが、試験官さんも気さくな方で、試験中の移動時でもちょっとした雑談(なんで免許とるんですか?釣りですか?とか)をしてくれたりして、緊張を解してくれるような感じでした。

ひとつアドバイスというかポイントになりそうなのは、車の免許とるとき同様に、「いちいち声出し指差し確認を大げさにすること」です。
「XXXXXをはじめます!」
「XXXXXを行いました!」
と開始、終了の声出し、試験内容によっては途中に要所で声出しをすること。

声出ししすぎて減点ということはないと思われますので、不安ならやりすぎなくらい声に出していけば大丈夫かと思います。

一つだけ大変だけど、釣りする上でも覚えるべきなのがロープワーク

スマ免に申し込むと練習用ロープと教本が届きます。
実技試験で出てくる結び方は

  • もやい結び
  • 巻き結び
  • クリート止め
  • いかり結び
  • 一重つなぎ
  • 8の字結び
  • 本結び

などです。
ボートで釣りしていると、船を桟橋に係留することになるので、もやい結びはどっちにしても使います。
もやい結びは覚えてしまえば簡単なので、ボートに乗る人は絶対覚えておいて損はないです。

いかり結びなどもちょっと厄介なようでいて、分かってしまえばもやい結び+αで簡単なので練習あるのみ。
クリート止めだけは家にクリートの形をしたものがなかなかないので練習しづらいですが、試験会場で十分覚えられるレベルなので心配無用です。

スケジュール感は?

スマ免はオンラインで申し込み(支払いはカード払いに限定されます)なので、学科勉強はその直後から開始できます。
申込み時点で本番試験日を選んで申し込む形になるので、自分は最短の日を選びました。

申し込んで数日で教本とロープワーク練習用ロープ、各種手続き書類が届くので、必要な書類を郵送で送ります。
(この時、切手と証明写真などが必要になりますので、スマ免公式サイトをご確認ください)

本番試験を終えると3日後くらいに合否発表がオンラインで確認できます。
そこから1週くらいで書留で免許証が届きます。

僕の場合、申し込んだのがGW直前の4月末で、本番試験が5/13、免許証が届いたのが5/23くらいだったかと思います。
最速で申し込みから1ヶ月くらいで手元に届くイメージですが、余裕を持っておいたほうがいいでしょう。

2級取得は意外と簡単!釣りの世界を広げよう!

そんなわけでスマ免を利用することで拘束時間1日+α(好きな時間に学科やロープワーク勉強)、費用9万円弱で2級免許を取得することができます。
2級免許があれば免許不要艇から卒業できるだけでなく、免許不要艇がない芦ノ湖や戸面原ダムでのエレキを使った釣りが可能になります。
ちょっと費用が高いのがネックですが、芦ノ湖や戸面原ダムでエレキで釣りが出来るメリットはめちゃくちゃ大きいです。
興味がある人はぜひ取っちゃいましょう!

令和01年に取れました!

雑記小型船舶免許

Posted by kaneck